ときどきoffbeat

みつける・かけよる・つまずく日々

ファシリテーション文具の市場

facigraworks.hatenablog.com

仕事柄、ファシリテーションに携わる機会が少なくない。 そして、ふせんのピラピラ…気になっていた! 両側にのりっていいですねえ。

大人数だと確かにもうひとこえ大きなサイズがうれしいですね。 4〜5人の机を囲む会議なら…まあいいかな?

しかし、まだまだファシリテーションの市場はそんなに大きくないと見られているのかー。 そう思うと、ここ1年の出歩き先がどれだけ偏っているかがわかるような気がする。

やらなければならないの?(社内起業の場合)

農業参入を希望した企業に雇われた農業青年と話をした。 ぱっとしなかった農業部門になかなかないほどの大きな計画を持ち込み、実現させつつある。 ときどき電話がかかってくるが、いろいろ壁にぶつかりながらもいつも前向きだ。

そんな彼の声が浮かない。

思ったように進まないのであせっているという。 確かに規模はきゅうに大きくなったし、天候も悪い。でもそんなことは今までにもあった。 社内の協力がない、上司の理解がない、それはずっとずっとそうだ。 自分の計画の都合のいいところだけつままれてコミットさせられる、 できないときは自分ひとりのせい…それも今に始まったことじゃないよね?

彼はぽつんと言った。

利害が一致したと思ったんだ。 自分がやりたいことができると思ったし、 会社も自由にやってほしいと言った。だから転職した。 オレは責任を取らないつもりじゃない。精一杯やる。 でも、思うように収穫できずにでた損失の責任は、自分ひとりで背負わなければいけないもの? それっていつまでオレひとりで背負うの?

企業は責任を果たすために生まれたのではない|岩佐 文夫|note

このエッセイは、企業の経営者や創業者をイメージして描かれているかもしれない。 だから、

企業が社会的責任を果たすのは、正しいことだが、それが目標では、あまりに目線が低すぎないか。どんなことであれ「やるべき」ラインは、「なしとげたいこと」のラインより、はるかに下に設定されている。「最低限のやるべきことを目指す」では、ワクワクもないし、「やってやろう」というチャレンジ意欲も湧かない。

となるのだろう。 社内新規事業では、「なしとげたいこと」がイコール「やるべき」ラインとなってしまう。 そんな時は、経営側は「何かわからないけどとにかくやって」というモードからスタートする。 具体的な方法が見えないから委嘱するのはわからないでもない。 でも、最初は幸せだったはずの新規事業が、いつしか「最低限のやるべきことを目指す」どころか「できていない」になるのは切ない。

センスは伝わるか

新しい仕事がすっとできる人と時間がかかる人、いつまでもできない人がいる。 黙っていると差は広がる。 差を吸収するために「しくみ化」する、というができっこない、なぜならセンスだからだ、という話になった。

しばらくすると、いや、センスといっても程度の問題ではないか、となった。 ある集団のなかでセンスがよくても、母集団が変わればふつうになることだってある。 またしばらく、これはセンスか否か、みたいなやり取りをしながら、この本を思い出した。

1296夜『理解の秘密』リチャード・ワーマン|松岡正剛の千夜千冊

松岡正剛の紹介だからというのもあるが、こんなに広範囲にかかれていたっけ、と思う。 (改めて読むと、実にイシス編集学校的だ。もう一度本に戻ってみよう) 業務マニュアルの例で思い出すのはこんな内容だった。

mycontentslabo.com

情報過多にならないよう、必要十分な情報のみを示すことが大切だ、ということになります。必要以上の情報が示されたために、混乱を生むことがあります。したがって、<どこまで詳しく知る必要があるのかをはっきりさせよう>…という提言になります。

しくみ化というのは、ある意味考えずにできる状態にするということだとすれば、必要十分な情報のみ示すという前提は重要だ。 そして、センスがある、というのは、自分のなかにわからないものをわかろうとする「しくみ」を持っているかどうか・・・なのかもしれない。 ほんとうに器用なこともあるのだろうが、だいたいは数稽古を積んでいる。 数稽古の結果、「しくみ」化した範囲が広がったり深まったりして、それがセンスのよさにつながっている、そんな理解ができそうだ。

農業に投資する理由

forbesjapan.com

新しい農業や、それに投資するという行動に興味がある。

こういう集団だ。 seak.asia

これでうまくいくのなら、いままでの勘と経験と度胸?で成り立つ農業はなんだったんだろうと思ってしまうが、イノベーションってそういうものなんだろう。

起業家を見る視点もシンプルだ。

中嶋:私が起業家を見る視点は、

  1. いい問題を探しているかという「問題発見力」、

  2. それに対して“なるほど”といえる「アイデア」か、

  3. イデアを実現する技術や仕組みといった「実行力」があるか、の3点セット。

あとは、経営陣に業界の知見や経験があるかですが、栗田さんは全部揃っていました。

農業に投資、というのでなく、この事業に投資、というのが正しいのだろう。 こうした積み重ねで農業が変わっていくのだろう。楽しみだ。