ときどきoffbeat

みつける・かけよる・つまずく日々

”「経験学習によるリーダーシップ開発」を読んでワークショップを量産するトライアル”に参加して

「ドキッ!ファシリテーターだらけのワークショップ」

こういう本を読む読書会がある、ということで、年末の池袋まで出かけた。

経験学習によるリーダーシップ開発  米国CCL:Center for Creative Leadershipによる次世代リーダー育成のための実践事例

経験学習によるリーダーシップ開発 米国CCL:Center for Creative Leadershipによる次世代リーダー育成のための実践事例

読まずに本を持ち寄り、現場でみんなで読み、リーダーシップを開発するワークショップをつくる(合計3時間!)というのだから、ただの読書会じゃない。

しかも、参加者は、LEGO®SERIOUS PLAY(LSP)ファシリテーターや、Read For Actionリーディング・ファシリテーター、ワークショップデザイナーなど、その道の達人!といったかたがたばかり。

どんな場になるんだろうと指を加えてみていたら、なんと「女性枠つくりました」のメッセージ。ラッキー!ポチっと。

…と、勢いよく出かけたは良いもの、会場に入る時はこんな気分… f:id:offbeat-days:20161227182448j:plain (会場前の路上に佇んでいた猫。ビビっていたわけではないのかも。すまぬ)

まずは「読書」

Read For Action(Read For Action –日本最大級の読書会コミュニティ)のやり方に基づき共読。 「問い」を立て、その答えを探していくことで、ぐぐっと本の中に分け入ることができる。 さらに、ワークの合間にLSPがはさまり、脳の稼働率をぐりぐりと高められる。 f:id:offbeat-days:20161227212211j:plain (途中までのプロセスをふりかえり、3人のメンバーがレゴで表したランドスケープ。きちんと積み重なった2つはプロセスをレゴで抽象的に振り返っている。こちゃこちゃしたのは「本の内容をブロックで表しました」的、レゴ初心者のわたしの作品(。>﹏<。))

つづいて「ワークショップ【開発】」

あるひとりをターゲットにして、その人をHappyにするようなワークショップを企画しようというテーマ。

わたしが語った「ひとり」は、仕事でよく出会う農業男子たちを合成したような人。

「具体的に!」というアドバイスでついついキャラクター像ばかり詳細に語った結果、出てきたワークショップは「目隠しトマト箱詰めゲーム」。

f:id:offbeat-days:20161227223038j:plain

ダイアローグ・イン・ザ・ダーク*1的アプローチにより、見えない状態でトマトを箱詰めするチームプレイで競うというもの。

年齢や性別、出身地域などの目に見える属性でかたまってしまう彼らに、リーダーシップを考えるきっかけとなるゲーム感覚のワークショップをひとつ、というわたしのリクエストに答えを出してくださったチームのみなさんに感謝。たった20分で、会ったこともないだろう彼らのことを理解し、共感してくれたのがうれしい。

ただ、客観的にはフィードバックコメントにあるように「経験学習どこ行った」…となりますよね、これはまずかった。

改めて「顧客」を定義する

ということで、バリュープロポジションキャンバス*2を書いてみた。 f:id:offbeat-days:20161229143850j:plain Customer Jobの設定が甘いかな…たぶん彼らは自分が暮らし、ものを作り出す自分の地域が大好き。農作業はわりと孤独で拘束時間が長いけど、もともと人嫌いでもない(だっておいしいもの・いいものを食べてもらいたい/使ってもらいたいのが彼らの仕事における最大のモチベーションだから)、何より向上心が強い彼らなので、ソトへ目を向ける瞬間もほしい。それなのに、時間を作って出かけてはみても、いつでも飲んで愚痴って終わり。そんな彼らに、飲み会を超えた学習会コミュニティがあれば、彼らは、きっともっと自分が望む遠くへ行けると思う。

リーダーシップ開発の本は大企業寄りで個人経営〜小企業レベルに馴染みにくいように感じることが多い。それは、小さい組織に暮らす彼らは、重層的なコミュニティの重なりを生きているからだと思う。まちづくりワークショップのような息の長い取り組みと、個々の経営体(小さいながらも親子/夫婦/従業員etc.がいる)での取り組み、割と同質的なメンバー(青壮年部、なんとか塾、etc.)での取り組み、さまざまなレイヤーでのリーダーシップ開発ができるとよい。

詳しくは…

ぜひ、主催の山本伸さんのブログをお読みください。

blog.shinyamamoto.com

伸さんのファシリテーションは力強くて、元気がもらえます。ああいうファシリテーションができるようになりたい。