ときどきoffbeat

みつける・かけよる・つまずく日々

センスは伝わるか

新しい仕事がすっとできる人と時間がかかる人、いつまでもできない人がいる。 黙っていると差は広がる。 差を吸収するために「しくみ化」する、というができっこない、なぜならセンスだからだ、という話になった。

しばらくすると、いや、センスといっても程度の問題ではないか、となった。 ある集団のなかでセンスがよくても、母集団が変わればふつうになることだってある。 またしばらく、これはセンスか否か、みたいなやり取りをしながら、この本を思い出した。

1296夜『理解の秘密』リチャード・ワーマン|松岡正剛の千夜千冊

松岡正剛の紹介だからというのもあるが、こんなに広範囲にかかれていたっけ、と思う。 (改めて読むと、実にイシス編集学校的だ。もう一度本に戻ってみよう) 業務マニュアルの例で思い出すのはこんな内容だった。

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情報過多にならないよう、必要十分な情報のみを示すことが大切だ、ということになります。必要以上の情報が示されたために、混乱を生むことがあります。したがって、<どこまで詳しく知る必要があるのかをはっきりさせよう>…という提言になります。

しくみ化というのは、ある意味考えずにできる状態にするということだとすれば、必要十分な情報のみ示すという前提は重要だ。 そして、センスがある、というのは、自分のなかにわからないものをわかろうとする「しくみ」を持っているかどうか・・・なのかもしれない。 ほんとうに器用なこともあるのだろうが、だいたいは数稽古を積んでいる。 数稽古の結果、「しくみ」化した範囲が広がったり深まったりして、それがセンスのよさにつながっている、そんな理解ができそうだ。